南無煩悩大菩薩

露の世は露の世ながらさりながら

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「ぜひ」や「べき」というものについて。

(picture/PIERRE DUBREUIL) 私がその若者に出会ったのは精神病院の庭の中だった。彼は青白く、愛らしく、驚きに満ちた顔をしていた。 私は彼の隣のベンチに腰掛け、こう言った。「なぜ、あなたはここにいるのですか?」 彼は驚いて私を見つめ、こう答えた。 …

誠(まこと)について。

(画像/映画「切腹」より) 武士的気風は、日を遂(お)うて頽(くず)れてくる。 これはもとより困ったことには相違ないが、しかしおれは今更のようには驚かない。それは封建制度が破れれば、こうなるということは、ちゃんと前から分かっていたのだ。 今でも…

ちょっと、 Square

(photo/source) スクエアーとは、広場、多くの人々が顕著する場、または英語圏の俗語で、堅物、わからず屋、保守的な人物、エスタブリッシュメント、上流階級の人間などの意。ヒップと対置される。といった概念らしい。 どちらにしても、人が集まり注目度の…

顔無の系譜。

(Netsuke of a Woman/source) 酒飲みの話によると、一番うまい酒はコップから受け皿にあふれた「こぼれ酒」だそうだ。 今の私の人生はその「こぼれ酒」のようなものである。 ー小野田寛郎 当時77歳 Kashiwa Daisuke - travel around stars

手段と目的

(painting/Beryl Cook OBE)ある立派な人が、政治の世界で自分の目的を成し遂げるために金を配るという「手段」をしたのと、どうしようもない人が、政治家という地位を手に入れるのを「目的」として金を配ったのと、表面上はわかりません。でも本人にしかわ…

La Alegria

(illustration/© Julia Hariri) Yasmin Levy - La Alegria ( Frida Kahlo image )

解釈を学ぶ。

(illustration/source) たとえば、赤ずきんちゃんの無明はオオカミをおばあさんと間違えるような大チョンボより、おかあさんの言いつけを勝手に解釈してしまったところにある。 打って変わってたとえば、梅毒。 梅毒を意味する "syphilis" という単語は、当…

「だけ」の神髄

(picture/source) ラリー・バードがNBAで抜群の成績を残した一因は、確実に決められるシュート「だけ」を放ったことにある。 優れた選手でも、「自己顕示欲や一時的な熱い気持ち」に駆られてシュートの判断を誤るものだが、バードはその点が違ったようだ。 …

時の記念日

(illustration/original unknown) 今日は時の記念日である。 幼少の砌、自分の影がいつものように長く寄り添ってくれなかったことに、不安らしきものを覚えたことがある。 真昼間に乗ったブランコの影は自分にくっついていた。時によって太陽の高さが違うこ…

六識(六根)清浄

(picture/source) ある日眼が言った。「谷をいくつも越えたところに。青い霧に覆われた山が見える。美しいと思わないか?」 耳はそれを聞き、しばらく熱心に聞き耳を立て、しかる後にこう言った。「でも山なんかどこにあるんだい?僕には聞こえないよ」 す…

いいえ、ちがう。

(photo/source) 「長い旅をしていた鴉は喉がカラカラカラスであった。 そんな時、一つの水差しを見つけ、水が飲めると喜んで飛んで行った。その水差しには、ほんの少ししか水が入っておらず、どうしても嘴が水面には届かなかった。 カラスは途方に暮れたも…

蹌踉のこと。

(picture/source) これは、後姿しか見たことのない人が正面から見た人との会話が成立するかどうかの噺である。 「人種」なんていうものは存在しない。これは生物分類学上は当たり前のことであるようだ。 「種」と謂う分類のつまりは生殖行為によって子孫を残…

君が世

(photo/source) 私が何かを見ている、その私を見る視点があれば、見えているものと見ているものの違い、大小善悪出処進退の塩梅がわかるというものである。 そういうふうにものことをおもっている間(ま)に待てば、いつしかそれが言行一致への余裕なるかも…